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チベット・ワールド・ニュース
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カナダのワールド・チベットニュース(WTN)のご厚意により
了承をいただき、その一部を転載しています
2011年 秋号

【7人の若いチベット僧が焼身自殺図る】     
       10月14日 アバ オンライン
  2011年3月以降チベット東部で7人の若いチベット僧が焼身自殺をしている。5人は9月26日以降であり、内4人は亡くなった。この先例の無い絶望的な行動は外界世界に対して助けを求める悲痛な叫びを意味している。

【中国外務省チベット僧の殉死を非難】
       10月19日 AP(北京)
 中国支配に抗議して焼身自殺をした聖職者をダライ・ラマが支持する事は偽装されたテロリズムである、と中国政府は述べている。
 中国外務省報道官ジアング ユーは水曜日、最近の中国西部に於けるチベット人の殉死を非難し、ダライ・ラマがこの事態を称賛しさらに多くの人を自殺する様に煽動している、と述べた。
 3月以来チベット仏教修業への規制が強まり、重武装した警察により警戒がなされてる中、伝統的にチベット人の地域であるのにも係わらず今は中国人が支配しているアバにて、9人の聖職者、内8人僧侶1人尼僧、が焼身自殺をした。亡くなった聖職者への弔意を表し水曜日、亡命先であるインドの町に於いて、ダライ・ラマ法王は断食を行い、法会を先導なされた。

【AFPの記者2人がシチュアン県に入る】
       10月25日  AFP
  一連のチベット仏教僧による抗議殉死があっ た現場である中国南西にあるチベット仏教大寺院の外側を、自動小銃や鉄棒で暴動鎮圧用の完全装備をした警察が警備をしている。  若い僧侶がチベット仏教弾圧に抗議をして焼身自殺をした3月以来、チベット仏教で最も重要な寺院の一つであるキルティ寺院の住職達はこの様に包囲された状況下で日々生活をしている。
 3月以降アバにある小さな町の寺院で5人の僧侶が焼身殉死をし劇的な抗議が拡大する中、仏教では初めて今週尼僧が自殺をした、と人権団体は伝えている。
 月曜日尼僧テンジン ワングモの自殺より数時間の後AFPの2人の記者が、めったに入る事が出来ないチベット高原台地でも高地にあり数世紀に亘る古い寺院があることで有名なシチュアン県に入ることが出来た。
 9人の僧と尼僧がアバ町とキルティ寺院を含めシチュアンと周辺の地域にて焼身行動をしており、チベット文化の侵食に対する怒りが溜まり爆発寸前になている、と人権団体は述べている。
 暴徒用の楯と鉄棒で武装した多くの警察がほとんどの住人がチベット人である人口約2万人の町を包囲しており、チベット人は自分達の文化が中国政府により虫食まれていると訴えている。
 迷彩服に自動小銃、突起針の付いた金属棒と消火器を装備した大部隊と警察バスとトラックが道を塞いている。  アバの街中では店舗や飲食店は開いていて人々日常生活に取り組んでいるが、警察が街に出入りする全ての車両を検閲しており主要道路の交通は徐行状態になっている。
 AFPの記者はキルティ寺院へ近ずく事は出来なかったが、点在する寺院の外側に警察の大部隊が配置されていて、その中を赤い外衣をまとった僧侶達が歩いているのを見た。
 チベット解放運動の組織や国際チベット運動組織(ICI)は、「以前は2000人以上の僧侶がこの寺院に居たが、今は1000人以下に次第に減って来ている。さらに数百人の僧侶が寺院を離れその一部は官憲による強制的愛国教育を受ける為に連れ去られ、それが彼等の感じている絶望感の表れが相次ぐ殉死になっている」と語っている。
 多数民族である漢民族がチベット地域の支配を拡大して行く中、多くのチベット人は彼等が見させられている事に怒りを感じている。直近の中国政府による弾圧は、3月のファンツオグに於いて若いキルティ寺院の僧の焼身自殺 に誘発されたものであった。この日は丁度3年前反中国抗議行動が起こり、チベットのここ20年の歴史の中で最も血塗られた日の3周年に当たる日であった。
 彼の死はアバとアバ省として知られるアバ周辺地域に広大な抗議を誘発した。先月中国政府はファンツオグの焼身自殺を幇助したとして10歳から13歳の若い僧侶を投獄し、それが又国際的な怒りの抗議を誘発した。
 それ以来もし居たとしたら何人かの外国人記者がアバに近づく事が出来た。AFPの記者はしばらくの間警察に拘束され、カメラを没収され警察と軍の出動の写真を消去させられた。 
  「取りたい写真は何でも取って良い。でもここでは写真はとってはならない。ここからは自由に出ていけるが、アバ県を出てしまうまでは止まってはいけない。」と云われた。(ロバート・サイジェット)

【リチャード・ギア、チベット人の一体化を激励】
       10月26日 ペイユル(ダラムサラ)
 チベットで相次ぐ抗議の殉死者が増える中、 チベット支持者でハリウッド俳優のリチャード・ギア氏は火曜日、チベット開放闘争の最中チベット人が強くなる事そして一体化する様訴えた。
 北部インド ダラムサラにあるチベット亡命政府議会に於いてチベット中央行政府役員との特別対話部会の席上ギア氏は語り「中国警察による抑圧と亡命生活での辛苦に直面する中チベット社会が一体化を保つ事は最も重要な事である。チベット人の心変わってはいない。近年のチベット人3世代は良くやって来た。特に教育と健康に関して」と、このチベットの長い友人であるギア氏は語った。
 このハリウッドスターを伴ったカロン・ トリパ・ドクター・ロブサング・サンゲはギア氏は「ギア氏は友人であり、アメリカで生まれたものの心はチベット人そのものだ」とドクター・サンゲは語った。このハリウッド俳優が、彼の映画人生としての業績を危険に晒してまでもチベット問題を支持してくれる事にカロン・トリパは感謝した。「彼のチベットへの熱情は良く知られており、彼の映画人としての実績が害されたり中国への立ち入りが半分禁止状態になるくらいになっている」とドクター・サンゲは述べた。 『An Officer』や『Gentleman』、『Pretty Woman』、『Chicago』などの人気映画出演により映画界のスターとなったリチャード・ギア氏は、「チベットはその豊かな文化と信仰を世界中に貢献することにより、深い心からの友人を勝ち取ったのだ」と断言した。「我々は、今の貴方方が貴方方の一番あるべき姿であると考える。チベット人が世界に貢献して来た事に対して、我々は幾ら恩返しをしてもしきれるものではない」と、この62歳の老優は語った。
                    ( 訳 : ケーサン・ドルカー / チベット文化研究所 )



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